※Part①はこちら↓
※Part②はこちら↓
勧誘した3人

私は最初に3人へ声をかけた。
正直に言うと、自分の中で基準があった。
この話をしても許してくれそうな人。
もし嫌われても自分への影響が少なそうな人。
つまりこの時点で私は、このビジネスが胸を張って勧められるものではないと、心のどこかで理解していたのだと思う。
それでも30万円を取り返したいという気持ちが勝ってしまった。
今振り返ると、本当に未熟だったと感じている。
一人目
一人目は、マッチングアプリで知り合った看護師の女性だった。
数回会った程度の関係だったため、軽い気持ちで誘ってしまった。
マニュアル通りに話を進め、オフィスまで来てもらうことができた。
しかし結果は違った。
講師の話を聞いた後、彼女は
「興味はあるけど今日は決められない。知り合いに相談してから考えたい。」
と言った。
マニュアルでは、その場で決断しない人は高確率で登録しないと言われていた。
理由は単純だった。
時間ができることで冷静に考えることができるからだ。
さらに他人に相談することで、客観的な意見を聞くこともできる。
結果として彼女は登録しなかった。
今思えば、それが正しい判断だったと思うし、彼女を巻き込まずに済んだことに安堵している。
二人目
二人目は、会社の同期だった男性だった。
仕事が嫌で退職していたため、こういった話に興味を持つのではないかと思った。
またブランド物が好きだったこともあり、この世界の話に魅力を感じるのではないかと考えていた。
しかし結果は違った。
話を聞いた後、
「俺はいいや」
とだけ言って帰ってしまった。
私は正直驚いた。
この3人の中で一番可能性があると思っていたからだ。
しかし今思えば、彼は話を聞いた時点で怪しさに気付いていたのだろう。
この頃から私自身も、この組織に対する違和感を強く感じ始めていた。
三人目
三人目は、中学時代に塾で知り合った女性だった。
性格的に最もこういった話には乗らないタイプだと思っていた。
しかしオフィスには来てくれた。
講師の話を聞いた後、一度は保留になった。
私は難しいだろうと思った。
しかし数日後、彼女からメッセージが届いた。
「この前の話だけど、やってみたいと思う。」
正直、予想外だった。
そして同時に嬉しさも感じてしまった。
初めて自分が紹介した人が登録してくれたからだ。
しかしその一方で、申し訳ない気持ちも強く感じていた。
当時の私は30万円を取り返すことばかり考えていたが、心のどこかではこの活動を続けることへの精神的な負担も感じていた。
私はこの女性を誘ってしまったことをいつまでも忘れてはいけない。
余談だが、去年彼女から飲みし誘われて7年ぶりくらいに会った。
正直気まずまま会うことがなくなったわけだが
彼女はそのことを気にすることなく話してくれた。
私とはインスタで繋がっていたため、
ベトナム生活のストーリーを上げていて久しぶりに話したくなったらしい。
その時も彼女は怒ることなく許してくれた。
このことは私の心を安心させてくれて、本当に感謝している。
そしてこの後、決定的な出来事が起きることになる。
ぼったくり事件

その日も新宿にいた。
オフィスは人が多かったため、近くのインド料理屋でカレーナンを食べながら待機していた。
マッチングアプリで女性とマッチし、新宿で会うことになった。
30代前後の女性だった。
女性の行きつけという店に行くことになった。
少し違和感はあったものの、当時の私は深く考えなかった。
歩いて向かった場所は、歌舞伎町のような繁華街だった。
多少の怖さは感じたが、そのままついていった。
店は薄暗く、バーのような雰囲気だった。
食事というより、お酒を飲むための店だった。
席に座りビールを注文した。
会話はしたが、主導権は女性側にあった。
私は勧誘の話を出すタイミングを作れなかった。
すると女性がゲームを提案してきた。
負けたらテキーラを飲むという内容だった。
私はそのゲームに負け、テキーラを飲んだ。
その後も続けてゲームをし、次は私が勝った。
しかし女性は2杯のテキーラを頼んだのだ。
乾杯をして私は飲んだ、が、その女性は飲めないとって飲まなかった。
この時点で気分も良くないし、なんか悪い予感がしたので帰ることにした。
伝票を見た瞬間、頭が真っ白になった。
金額は7万円だった。
内容は軽いおつまみとビール1杯、テキーラ数杯のみだった。
典型的なぼったくりだった。
しかし当時の私は怖くて抵抗できず、支払うしかないと思った。
現金は持っていなかったので、カードを出したが使えないと言われた。
そこでATMに行くことになった。
店員も同行したため逃げられない状況だった。
ATMで暗証番号を入力したが通らなかった。
普段はなんともない暗証番号だがなぜが間違っていると判定された。
焦っていたからか、酔っていたからかわからない。
でもなぜかできなかったのだ。
深呼吸をしてもう一度カードを入れて自分の思い浮かべる暗証番号を入力すると、
機械にはこう掲示された。「暗証番号の入力回数を超えました」
私の頭は真っ白になった。
この時は本当に絶望的な気持ちだった。
女性にお金を借りようとしたが断られた。
その瞬間、この女性と店が最初から関係していた可能性が高いと理解した。
私は完全に狙われていたのだと思う。
誰も助けてくれなかった

店から、「信頼できる人に借りてこい」と言われた。
逃げ防止のため免許証も預けさせられた。
私はまずあのオフィスで一番信頼できるS氏に連絡を取ることにした。
電話をして、全てを話した上で、必ず返すから7万円を貸して欲しいと伝えた。
返事はこうだった。私は今家にいて新宿までは遠いので難しいとのことだった。
仮に君が私の最寄り駅まで取りにきてくれても、12時に間に合わないだろうとのことだった。
そして、オフィスに行ってみたら人がいるだろうからそっちの人に相談してみてと言われた。
私は言われた通りに向かった。
いく途中に次に相談できるT先輩に電話をした。
T先輩にも一部始終を伝えて助けを求めた。
電話の途中でオフィスに着いたので、電話を切り直接T先輩と会話した。
私は7万貸りて、10万で返すともいった。
結論、今は月末でお金がなく、貸せないと言われた。
その後、T先輩はさらに上の先輩を紹介してくれたりした。
でも誰も貸してくれてなかった。
私はオフィスで絶望した。
かなり自分勝手な意見を言う。
ここにいる上の方の人たちは外見や話口調から
かなりお金を持っているのだろうと思っていた。
でもたったの7万円を貸してくれるひとが誰一人としていなかったのだ。
もちろんまだ信用できないから貸せないと言う人もいただろうし気持ちもわかる。
でもそもそもT先輩のようにそもそもお金がない人もたくさんいるのではないかと思う。
見た目や口ではいいことを言うが実際には私たちを勧誘するために役を作って演じ、
あたかも成功しているようにみせかけて、
実際のところは誰もが苦しい生活をしていたのではないだろうか。
結局は本当にトップの人だけが美味しい思いをしていて
私たち下っ端は簡単な階級さえあるものの、
実際のところはオフィスの人間は搾取される側なのだ。
これがこのビジネスな出ではないか。
いや会社員だって同じことか。
なんだかこの世界の真理を知ったような気分だった。
そんなことを考えていたら、ここにいても成功なんてできるわけがないと決心ついた。
それ以来オフィスに行くことは無くなった。
さて、忘れているかもしれないが、まだ問題は解決していない。
父親
最終手段として父親に電話した。
夜遅い時間だったが電車で1時間以上かけて来てくれた。
お金を払い、免許証を返してもらった。
父は店員に対して、「これっきりだ。二度と息子に近づくな。」と言ってくれた。
その瞬間、ようやく安心することができた。
普段はあまり話すことも減っていたが、この時は本当にありがたく感じた。
今でも感謝している。
この記事を書いて久しぶりにこの気持ちを思い出した。
次帰国した時には何か親孝行をしたいと思っている。
学んだこと

この経験から学んだことがある。
簡単に稼げる話は存在しないということだ。
美味しい話には必ず裏がある。
30万円と7万円を失った。
しかしこの経験があったからこそ、正しい資産形成について真剣に考えるようになった。
現在は以下のことを意識している。
・その場で決断しない
・必ず自分で調べる
・信頼できる人に相談する
この3つを守るだけでも、多くのトラブルは防げると思っている。
資産が増えるほど詐欺の話は増える。
だからこそ冷静さが重要だと感じている。
焦る必要はない。
普通に働き、コツコツ投資する。
それだけでも資産は増える。
同じ失敗をする人が減ることを願っている。
最後に
当時の私は完全な情報弱者だった。
だから騙されたのだと思う。
しかしこの経験があったからこそ、今の考え方がある。
失敗は無駄ではなかったと考えている。
同じ失敗を繰り返さないこと。
それが一番大事だと思っている。
みなさん(特に投資初心者)も十分に気をつけて、資産形成を頑張っていきましょう。
※現在はオンラインカジノには一切関わっておらず、同様の勧誘活動も行っていません。

